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2012年4月の読書メーター

2012年4月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:4499ページ
ナイス数:78ナイス

■偉大なる、しゅららぼん
僕は滋賀県で生まれ、5歳までそこで育った。その頃は、車なんかほとんど通らなかったし、
おかしげな人もいなかったので、おさなごでも自由に一人で町内を遊び回っていられた。
お袋が孫達に「父ちゃんは花火の音が鳴ると、どこにいてもベソをかいて、まっしぐらに帰ってきた」
などと言うものだから、僕のおやじとしての威厳は皆無である。
言い訳をさせてもらうと、僕は花火の音にビックリしたのではない。
しゅららぼんの音の大きさにビックリしていただけなのだ。
読了日:04月25日 著者:万城目 学

■奇妙な味の物語
「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー」… 僕の車は、12年・17万キロ超えである。
これだけ乗ると、車にも感情があるのが薄々わかってくる。
大事に扱えば飼い犬の如く懐くし、邪険に扱えば拗ねて異音を出す。
だから、軽々しく「売る」などと思ってはいけないし、口に出してもいけない。
ところが先日、運転中にふと「次の車検で買い換えようかなぁ」とつぶやいてしまった。
まずいと思ったが、車には、なんの異変も起こらない。
車は、オーナーの懐具合も、知っているのである。
読了日:04月21日 著者:五木 寛之

■夜市 (角川ホラー文庫)
風の古道を読み終えて、子供の頃の記憶が甦る。
僕の家の東側にはすり鉢状の稲田があり、灌漑用の土手を抜けていくと小さな竹林があった。
きらきらと太陽の光が舞い降りる竹林の中の小道を歩いていくと、
何処からともなく、優しく懐かしい風が吹いくる。
きっと風の古道への入り口があったのだと思う。
残念ながら、今、あの場所はない。
読了日:04月18日 著者:恒川 光太郎

■遠き落日 下 (角川文庫 緑 307ー15)
読了日:04月17日 著者:渡辺 淳一

■遠き落日 上 (角川文庫 緑 307ー14)
頭がよく行動力はあるが、 金にだらしなく放蕩の限りを尽くした英世。
本を閉じ、母の英世への思いに胸迫り、むかし読んだシカの手紙を読み返す。
西さむいてわ拝み、東さむいてわ拝むシカ。
子供のころは何とも思わなかった手紙であるが、一文一文が、胸に滲みる。
「はやくきてくたされ」と繰り返される懇願の手紙に、涙など見せぬ僕でも、目頭が熱くなる。
読了日:04月17日 著者:渡辺 淳一

■国語入試問題必勝法 (講談社文庫)
「積極的な停滞というものがあるなら、 消極的な破壊というものもあるだろうと・・・」
僕には日本語として理解できなかった試験問題。
あの頃この本に出合っていれば、 赤点更新記録を樹立することは無かったであろう。
読了日:04月16日 著者:清水 義範

■地下鉄に乗って (講談社文庫)
昔の話である。ガラガラの地下鉄に乗り込み、ふと向かいの席を見た。
どこぞでお呼ばれしたような格好で花束を持つ男がひとり。
TVで見かけなくなって久しいが、何処をどうみても、斎藤清六である。
何一つ変わってはいなかった。
僕は、タイムスリップしていたのかもしれない。
読了日:04月16日 著者:浅田 次郎

■となり町戦争
何故、となり町と戦争をするのか? そんなことは考えるだけ野暮だと思い読み進める。
業務分担表の最後の項目に、なんとも羨ましい業務ではないかと、
アホなことを思いながら読み進める。静かな日常の中で増える戦死者。
さまざまな人との別れ。そして、香西さんとの逢瀬。
なんとも物悲しい読後感に包まれたまま読み終える。
三崎亜紀、また読みたいと思った。
読了日:04月13日 著者:三崎 亜記

■阪急電車 (幻冬舎文庫)
女子高生の恋バナに笑った。
僕が始めて東北の地に降り立ち、在来線に乗った時のことである。
○○ぐんがぁ~、△△ぢゃんのごとずぎなんだっでェ~と、永遠に続く女子高生の恋バナ。
聞いているこちらは、可笑しくてたまらない。
これから始まる大学生活が華々しいものであると確信し、 ひとりニヤニヤと妄想に耽っていた。
結果、森見登美彦の描く腐れ大学生そのものであったことは、言うまでもない。
読了日:04月12日 著者:有川 浩

■西の魔女が死んだ (新潮文庫)
映画公開後、魔女の家へと向かうべく夜更けに家を出た。
月明かりの下、定期便であろうトラックのテールランプを追う。
段々と山が深くなり、明け方近く、清里に着く。
映画を見ていない我が子たちは、魔女の家だと聞き無邪気に喜んでいる。
そんな中、僕は独り探し物をする。そう、あのメッセージである。
屋内で見つけ感慨に耽り、一人ひそかにほくそ笑んだ。
読了日:04月10日 著者:梨木 香歩

■家守綺譚
サルスベリに懸想され、犬が河童の饗応に与り、当たり前のように狸は人を化かす。
ずいぶんと面妖な話のようだが、何の違和感もない。
この時代、そんなの当たり前じゃねぇか。と何故だか納得してしまう。
子供のころに行った親父の実家は、まだ藁葺き屋根で北西の角に 溜め便所があった。
そこで用を足していると、小窓から見える 西の竹林に子供心になにやら漠然と感じるものがあった。
今思えば、きっと小鬼でも居たのではないかと思う。 
読了日:04月09日 著者:梨木 香歩

■町長選挙
3作目もやはり、僕の頭の中は、伊良部一郎=ピストン西沢であった。
読了日:04月05日 著者:奥田 英朗

■イン・ザ・プール
直木賞の「空中ブランコ」を読んだ後、前作があると知り「イン・ザ・プール」を読んだ。
個人的にはこちらの方が面白い。 相変わらず僕の頭の中は、伊良部一郎=ピストン西沢であったが・・・。
読了日:04月05日 著者:奥田 英朗

■空中ブランコ
トンデモ精神科医・伊良部一郎。
こんな奴そうそうおらんだろうと思うだろうが、居るのである。
人生真面目に生きたことなど無いのではないかと思わせる喋り。 
能天気に適当なことをくっちゃべり、皆を笑いへと導く。
僕の中では、伊良部一郎=ピストン西沢であり、
読んでいる間中ずっと頭の中で、ラジオの声が響き渡っていた。
読了日:04月05日 著者:奥田 英朗

■ノルウェイの森 下 (講談社文庫)
読了日:04月03日 著者:村上 春樹

■ノルウェイの森 上 (講談社文庫)
ドドドドン、ガチャ、「感動したぁー。読めーッ!!」、バタン。
寝ぼけまなこで炬燵に目を向けると、赤と緑のハードカバーが置いてあった。
いま起きた事を頭の中で反芻してみる。どうやらこの本を読まねばならぬらしい。 
仕方なしに読み始めるが、読み終えても特に感動はなかった。 
遠い昔の大学時代、下宿先での出来事である。
読了日:04月03日 著者:村上 春樹


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